2019年ACL出場条件に世界一詳しいブログを目指す【コンサドーレはACLの夢を見るのか?】


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ということで2019年/2020年の日本からの出場はストレートイン2、プレイオフ2となりました。

  • ストレートインとプレイオフの内訳

http://www.the-afc.com/afc/documents/PdfFiles/entry-manual-afc-club-competitions-2017-2020-33728

Entry Manual for AFC Club Competitions 2017-2020 12項に従い、

12.1. To meet the sporting criteria, a club must have earned one (1) of the following
(which shall be utilised in descending order for seeding purposes for any draw):
12.1.1. winner of the national top division league;
12.1.2. winner of the national knock-out cup;
12.1.3. runner-up of the national top division league;
12.1.4. third-place of the national top division league.

2018年J1優勝、天皇杯優勝の2クラブがストレートインになります。
(UEFA CLなどは別の基準でやっているかも知れませんが、ACLはアジアクラブ選手権とアジアカップウィナーズカップ(とアジアスーパーカップ)を統合した大会なので、所謂カップ戦優勝が二番目にきます)

なので、

1 J1優勝→ストレートイン
2 天皇杯優勝→ストレートイン
3 J1二位→プレイオフ
4 J1三位→プレイオフ

はい、ここで満足の方はさようなら。以下、更に掘り下げます。


完全に蛇足ですが、続く12.3項には

12.3. Where an MA does not have a national knock-out cup, the sporting criteria in Article
12.1 are amended accordingly:
12.3.1. winner of the national top division league;
12.3.2. runner-up of the national top division league;
12.3.3. third-place of the national top division league;
12.3.4. fourth-place of the national top division league.

とありますので、仮に天皇杯が無くなったりしても、「national knock-out cup」でないナビスコ(わかってる)優勝クラブにACL出場権が渡ることはありません。(これを適用してるのが、豪州と香港の二枠目ですね)

  • 天皇杯とのダブり

1)J1優勝=天皇杯優勝の場合(※川崎がJ1優勝なので消えました)

1 J1優勝(=天皇杯優勝)→ストレートイン
2 J1二位 →ストレートイン(天皇杯準優勝には移りません)
3 J1三位 →プレイオフ
4 J1四位 →プレイオフ

2)J1準優勝=天皇杯優勝の場合

1 J1優勝 →ストレートイン
2 天皇杯優勝(J1二位) →ストレートイン
3 J1三位 →プレイオフ
4 J1四位 →プレイオフ

3)J1三位=天皇杯優勝の場合

1 J1優勝(=天皇杯優勝)→ストレートイン
2 天皇杯優勝(J1三位) →ストレートイン
3 J1二位 →プレイオフ
4 J1四位 →プレイオフ

J1一位/二位/三位が天皇杯とダブった場合のみ、J1四位がプレイオフ出場となります。(※下記に超絶例外あり)

  • 辞退

後述にありますが、2019年一月はアジアカップがあり、2018年に負けず劣らず結構大変な日程です。
「いやウチは選手層薄いし予算も少ないし、それでいて代表選手がいて…」
という場合、出場辞退はできるのでしょうか?

はいできます。

同じく、Entry Manual for AFC Club Competitions 2017-2020 12.12項

Eligible club refuses to enter AFC Competition
12.12. If an eligible club refuses to enter an AFC Competition, despite being licensed and
meeting the sporting criteria, the slot allocated to its MA shall be annulled,
regardless of whether it is a direct slot or playoff slot.

(別に辞退して良いとは書いてないのですが)ACL出場に必要なライセンスを持つクラブが大会への参加を拒否した場合、そのスロット(出場権)はその協会の次点のクラブには移らず、「次点の協会」に移ることになります。(たとえば、日本のどこかのクラブが辞退した場合は、タイとか豪州とかに移るということです)

これは、現行制度になってからは、2018年AFCカップ出場枠二枠を持つマレーシアのパハンが出場辞退し、その枠はマレーシアには与えられず、マレーシアはJDTのみの出場となっています。

追記2018/08/22

パハンはマレーシアサッカー協会の判断で二年間(2018/2019)のAFC公式戦出場禁止になっています。

追記ここまで

で、「the slot allocated to its MA shall be annulled」の解釈が厄介なのですが、2017年ACL出場権を持つ、香港の東方は早々と出場辞退を宣言していましたが、AFCから、「ACLのストレートインはもちろん、プレイオフにも香港からは出場できない」と言われて泣く泣くエントリーした気がします。
「そのMA(協会)に割り当てられたスロットは無効」なのでそれは正しい気がします。

つまり、J1四位で棚ぼたでプレイオフ出場権を得たクラブが、「いやウチは選手層薄いし予算も少ないし、それでいて代表選手がいて…」ということで辞退した場合、他の3クラブも巻き込んで日本はACLから締め出される可能性もあります。(AFCカップとACLはそのくらい格が違うという認識のミネ月)

※あとで追加するけど、相当罰金取られるよ(規定アリ)

追記2018/04/24

http://www.the-afc.com/afc/documents/PdfFiles/afc-champions-league-2018-regulations

AFC Champions League 2018 Competition Regulations 5項、6項によると、

  • 大会開幕前30日までに辞退したら罰金10,000US$
  • 大会開幕30日を切ってから辞退したら罰金20,000US$
  • プレイオフ予選期間中の辞退は少なくとも罰金20,000US$
  • プレイオフでの辞退は少なくとも罰金30,000US$
  • グループステージ中の辞退は少なくとも罰金50,000US$
  • ノックアウトステージでの辞退は少なくとも罰金100,000US$

と規定されています。何だ安いじゃんと思いますが、どの場合でも懲戒倫理委員会にかけられて他の罰が加わる可能性大ですし、大会開始してからは、対戦予定だった相手からの保証金請求みたいなのもあるかも知れないです。

AFCカップを辞退したパハンは罰金は払ったはずですが、それ以上の罰を受けたかはちょっと不明。継続調査します。

追記ここまで

  • ACLライセンスを持たないクラブが天皇杯優勝しちゃったら

http://www.the-afc.com/afc/documents/PdfFiles/list-of-licensed-clubs-for-afc-champions-league-2018

List of Licensed Clubs for the 2018 AFC Champions Leagueに書かれたJ1ライセンス(40)、J2ライセンス(7)以外のクラブが天皇杯で優勝した場合、そのクラブはACLに出場することはできません。その場合は、

1 J1優勝 →ストレートイン
2 J1二位 →ストレートイン
3 J1三位 →プレイオフ
4 J1四位 →プレイオフ

となります。(超絶特例で天皇杯準優勝を送り込むことを禁じている規則はないような?)
また、上記ライセンスは2018年大会に向けてのものなので、2018年に2019年用に改正(追加)があった場合はまた別の物語になります。

  • 2019年の日程

アジアカップのため、に天皇杯の日程が早まり

2018/12/16 天皇杯準決勝
2018/12/24 天皇杯決勝

2019/01/05~2019/02/01 アジアカップ(於:UAE)

2019/02/05 ACLプレイオフ予選一回戦
2019/02/12 ACLプレイオフ予選二回戦
2019/02/19 ACLプレイオフ

2019/03/04~06 ACLグループステージ第一節

となります。まじか。

追記2018/04/24

ちな、出場条件が同じ、2020年は、

2020/01/28 ACLプレイオフ
2020/02/10~12 ACLグループステージ第一節

となります。

追記ここまで

  • プレイオフはどこから?

現行制度になってから過去四回のプレイオフは、
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となっています。インドネシアのBANとエントリーできずがあり、若干の揺れはありますが、2015と2016、2017と2018は同じ原則で成立しております。

 抽選は無し→グループステージでの同協会対戦回避のため仕方なし
 東アジア三位はプレイオフステージ(一回勝てばグループステージ)から出場
 (※2015/2016に当時東アジア四位の中国がプレイオフからになっていますが、これは豪州が2+1適用のため)

なので、日本の2クラブは、2019/02/12のホームでの一発勝負に勝てばグループステージ出場、ということになります。
日程ですが、過去、上海の2クラブ(上港と申花)がプレイオフのときのみ試合日をずらして開催しています。タイ国内の違う都市(バンコクとチョンブリとか)だと同一日にやっていますので、大阪の2クラブとか、関東のすごく近い範囲の2クラブとかにならなければ同じ日にやるんじゃないかと思います。
(さて、四年連続四回現地観戦のミネ月は果たして…)

最新の組合せ予想は
2019年ACLの組分予想-改 – 逆サイおじさんの断末魔
こちらを。

  • プレイオフの組み合わせ予想

ここから先は予想というか推測になります。ACL東地区は4グループで、最大4クラブ出場の協会が4つあり、さらにリーグ優勝に優先シードを施すと、かなり組み合わせは硬直します。今回の予想はその硬直した状態を維持したまま、という条件で行います。個人的にはちょっと硬直しすぎな感があるので、そろそろ大きな変更(グループステージの組み合わせを柔軟にして、プレイオフもそれに合わせて変動するとか)があるんじゃないかな、とは思っています。っていうか変えろ。

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  • グループステージ組み合わせ予想

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同一協会対決なしの縛りが厳しく、何度もコピペを繰り返して練ってみたんですが、結局これしかない、という感じです。

  • 次回ストレートイン枠回復に向けて

で、2+2になったわけですが、これを3+1に戻す判定は(おそらく2019年11月)、2018年ACLはかなり残念(というか相当やばい)状態で終えようとしていますので、2019年大会で相当頑張らないと、まあ全部言わせんなよ。(まあプレイオフで負けて、計算上有利に持っていくパターンもありますが)

ちなみに、2019年もひどいと、(まじで)タイに抜かれて2+0+2(つまりプレイオフ予選二回戦から)の可能性もあるよ。